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新たなアイデアの着想について 第1回 ーニューロンという手法ー
1.新たなアイデア(発明)を生み出し易くするニューロンとは?
企業としては、ヒット商品を出したい、或いは、他社とは区別化できる商品を発売したい、と思われていることでしょう。
一般的に、新たなアイデアは、個人の思考によって生み出されるケース、複数人の思考が融合して生み出されるケースの二つがあります。
いずれのケースも、以下の2つのステップを経て新しいアイデアは完成します。
・第1ステップ…従来の製品(従来技術)から課題を見出す
・第2ステップ…見出された課題を具体的に解決する手法を着想する
すなわち、ある課題を見出し、その課題が具体的な手法によって解決できれば、その具体的な手法は新しいアイデア(発明)となります。
例えば、ある従来品について、「重い」、「嵩張る」、「取り扱いが不便である」といった課題を見出せば、発明者は、その課題を解決するための手法、すなわち、軽量化を図るための具体的な手法、コンパクト化を図るための具体的な手法、取扱いが良くなるような具体的な構造を着想しようとするでしょう。
「課題を見出す」こと(第1のステップ)については、最終的な発明着想に至る前の必然的なステップであり、製品の開発者など、「発明をする」「発明をしなければならない」といった動機付けがあれば、課題を見出す(課題に気付く)感覚がセンシティブになり、結果として、課題を見出す「能力」は高くなります。
課題を解決する具体的な手法を着想する能力(第2のステップ)は、その人の知識量や経験値が豊富であれば高くなり、そこに、忍耐力、勤勉性に加え、「運」「ひらめき」、更には「他人からもたらされた知識の融合」といった要素も加わるでしょう。
「課題を見出す能力」、そして、その課題を解決する「具体的な手法を着想する能力」の両方が高ければ、その人の「発明能力」は高いといえますが、
「発明を完成する」
という結果を得るためには、一人の人物がこれら2つの能力を兼ね備えている必要はありません。また、これらの2つの能力を高いレベルで兼ね備えている人物は、そうはいないでしょう。
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